アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その203 遺伝子組み換えの蚊でデング熱撲滅? の巻

 NHKクローズアップ現代で、遺伝子組み換えのペットや鮭の話に続いて出てきたのが、マレーシアでの遺伝子組み換えの蚊の話。マレーシアでは、デング熱感染による死亡者が多く出ていることから、この病気を媒介する蚊を撲滅しようということで研究されたのが、遺伝子組み換えのネッタイシマカ

 デング熱。日本人にはあまりなじみがない病気かもしれませんが、世界中でこの病気に感染し、命を落とすおとす人が少なくありません。東南アジアでは、マレーシアのみならず、タイ、インドネシア、そして少し前には台湾での感染者も報告され、事態は思っている以上に深刻です。

 異常気象などにより、この病気を媒介する蚊にとって好条件が到来すれば、日本でもデング熱感染者が出るといわれているそうです。


 さて、遺伝子組み換えの蚊とデング熱撲滅。どう関係があるの???

 遺伝子を組み換えられた蚊は、幼虫の時に死んでしまうそうで、成虫になって病気を媒介する蚊がいなくなるというのが狙いのようです。

 この蚊を自然界に放すにあたり、対象地域住民の説明会を開いているようですが、賛否両論。既にデング熱で家族を失った人は賛成、しかし、中にはこの蚊によって今後どういう事態が起こるのか予測できないから怖い、とか、薬品などと違って虫は一旦放してしまったら簡単に回収できない、など、慎重な意見も少なくないようです。


 遺伝子組み換えで感染症予防とは。。。。

 本来の姿ではないものを存在させることのメリット、デメリット。天秤にかけてはみても、簡単に答えがでなささそうです。