アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その437 静岡県立焼津水産高等学校 の巻

 昨晩、テレビ番組で焼津水産高等学校の学校生活を紹介していました。バラエティー番組でしたが、水産高校生の学習の様子がよくわかる番組でした。

 日本にも普通科の高校の他に、農業、工業、商業、水産など専門領域を学ぶことができる高校があります。普通科のカリキュラムと比較すれば、英語や数学などの履修時間が少ない分、おのおのの専門分野の知識を習得できるのが最大の特徴ですね。

 さて、焼津水産高等学校では食品加工実習で缶詰を作ったり、養殖の勉強では養鰻やふぐの養殖をしたり、また実習船では三週間の航海を通して、海洋の様々なことを学んでいました。なかでも、一本釣りの実習は、一見してどこかの漁船が操業中?と思うような迫力あるものでした。

 生徒達へのインタビューで、なぜこの学校に入学しようと思ったのか?という質問に対して、様々な答えがかえってきました。漁師になりたい、航海士になりたい、水族館で働きたい、など、自分の将来への夢が明確でそれを実現できる学校はこの学校だと思い、学んでいる様子が伝わってきました。就職率が100%だということが、この学校への入学を考えるポイントになったと答える生徒もいました。海洋大学への進学は4割とも紹介されていました。

 高校生活をどう過ごしたのか?これは後になって考えると、自分のその後の人生の重要な時期であったことに気づかされます。

 中学生が偏差値で振り分けられ、親や塾で言われる通りの進路を選ぶ現実がある一方、成績も大事な参考資料にしつつ、あなたは(自分は)何をしたいのか?将来どんな人生を送りたいのか?を、職業観、人生観などともっと正面から向き合った進路指導は、前期中等教育段階でとても大切なことだと考えさせられる番組でした。経済活動が低迷し、先行き不透明な時代であればこそ、子供にとって身近な大人たちの存在価値や影響は大きいと思います。

 昨晩のテレビ番組を観ながら、日本にはまだまだ自分の将来に夢や希望を持ってがんばる子供たちがいることを知り、おばちゃん(管理人)は大きな励ましと勇気を分けてもらった思いがしました。

 番組は後編があるようです。詳細は、焼津水産高等学校のホームページ
http://www.yaizusuisan-h.ed.jp/index.htm
で。