アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その499 「やばい」とは便利な言葉なのか? の巻

 昨日の午後、あるテレビ番組を見て考えさせられました。

 いろいろな国の参加者が、それぞれの日常生活の中から考えたことを日本語で発表していました。ある意味、我々日本人があまり気にも留めないようなことが外国人にとっては新鮮なものであったり、深く考えさせられることだったりと、聞いていて「なるほどなぁ。。。」と思う発表がたくさんありました。

 その中で、管理人が「え?」と考えさせられた発表がありました。

 まわりの日本人の友人たちが話す言葉の中で、その方にとって「便利だ」と感じられる日本語は「やばい」という単語だというのです。最初の頃は、やばいとはどういう意味なのかわからなくて調べてみると、大変だ、悪い、よくないという意味で使う言葉だと知ったそうですが、友人たちが使う「やばい」という言葉が出てくるタイミングを観察すると、「どうして”やばい”のか?」という場面でも、この言葉が頻繁に出てくることに気づいたのだそうです。
「夕べ遅くまでバイトして、やば〜い」と言われると、「そうかバイトで大変だったんだ。。。」と思ったそうですが、ある時おいしいものを食べながら日本人が発した「やば〜い」には困惑したそうです。「日本人はおいしいものを食べるのも大変なことなのか?」と。
 次第に、「やばい」という言葉が必ずしも困った場面や悪いという意味合いでのみ使われるのではなく、「良い、すばらしい、すごい」というプラスの意味合いでも使われているとわかった時、若者がよく使うこの「やばい」という単語は便利な単語だと思ったというのです。

 会場の聴衆は大笑いしていましたが、管理人はがっかりしました。

 やばい、の一言で何でも済ませてしまう若者の表現力や感性の乏しさは嘆くべきものであって便利だと賞賛すべきものではないと思うからです。そして何より、この「やばい」という言葉自体はあまり品がある言葉とは思えないからです。

 それともうひとつ、管理人は「やばい」という言葉へのトラウマがあります。子供の頃、何かのタイミングに「わ!ばや〜い」と口をついて出てしまったのをそばできいていた両親が、どうしてなのか猛烈な勢いで管理人を叱ったのです。
「そんな言葉をつかうもんじゃない!下品だ。しかも女の子がそんな言葉を!」
いきなりの、それも想像もしていないことだったので、なんだか子供心に自分がとても悪いことをしてしまったのだと思い込まされた経験でした。いまだにその時のことが強烈な記憶として残っているのか、「やばい」を連発する若者たちの言葉を聞くたびに嫌な気分になります。
 
 管理人のトラウマと切り離して考えても、やはり管理人にとっては「やばい」という日本語は、あまりよい言葉には思えませんし、せっかく日本のあれこれを学びにいらっしゃる外国の皆さんには、「便利に」使ってほしくない言葉の一つです。

 日本語本来の奥行きを、もっと深く体感してほしい、そのために我々日本人の日常の言葉遣いはとても大事なことだと考えさせられた発表でした。