アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その527 やっぱり理解できない の巻

 今朝も朝食中に表の道路がいきなりにぎやかになりました。今朝のはお祭りや葬式ではなく、巨大凧揚げです。日本でいう軽トラックを少し大きくした感じのトラックに、車体の幅以上に大きな凧を載せ、海岸に向かって移動するのです。

 バリの男性は休みとなると凧揚げか?土日は特にこうした凧揚げの軍団の車やバイクの暴走が目立ちます。それも、大声で喚き散らして「どけどけどけ!」と言った感じで、公道を我が物顔で暴走。

 バリ島はインドネシア中で一番余暇と自主休暇が多いのでは?と思います。国定の休日は必ず休みますが、その他にバリホンドゥーの暦による諸行事で仕事をせず、宗教儀礼に明け暮れる。そして乾季風が強い乾季の土日や平日の午後は、海岸で凧揚げ。

 そんな生活をしていながら、物価高、給料が安いと嘆く。

 外来の出稼ぎ者は死活問題ですから、とにかくよく働く。体1つで屋台を押歩き食品を売歩く、そんな生活を重ねて次第に小さいながら家を構える。成功した人は村から兄弟親戚を呼び寄せる。徐々に外来者のコミュニティーが形成される。そして組織化され、勢力を持つようになる。その典型が、バリ島各地に目立っているイスラムの巨大モスクではないか?

 バリ島の観光地としての価値に着目したジャカルタなど大都市の有産階級は、こぞってバリの土地を買いあさる。生活に紛糾し始めているバリ島民は自分の資産を手放し、生活のしまつをしなくてはいけない?

 二兎追うものは、、、のことわざのごとく、近代化を選ぶのか従来の生活スタイルを選ぶのか、ここはバリ島の人々、思案のしどころだと思います。このまま開発するのを眺めていたら、気づいた時は自分たちの島に自分たちの居場所がない状態になりそうな気がします。

 日々、ここの人々の生活をみていて、いくら考えても理解できないことだらけです。