昨日の天気予報では、今日の天気は全くの期待薄。しかし、紅葉を観るために来日したお客さんのために、今朝は悪天候を覚悟でホテルを出発。
列車から見る風景は濃い霧で視界が悪く、このままでいけば中尊寺も毛越寺も雨の中を急ぎ足で歩くパターン?と思っていました。
平泉駅から巡回バスが出ていたので、まずはそのバスで中尊寺へ。本来は毛越寺を先に経由するバスですので、そこで降りるべきかと思いますが、中尊寺はかなりの坂道を登らなければならないため、雨あしが強くなった場合、歩きにくいと思ったのです。
雨は降らず、じっとりと濡れた感じの中尊寺。かなりの観光客がいました。中国人、台湾人もちらほら。
管理人のお客さんは金色堂が目当てですので、ひたすら金色堂を目指して歩く、と思いきや、1メータ歩くごとに写真撮影。被写体は紅葉した木々。ふぅ〜。。。この調子で歩かれたら、今日中に見終わるの?と心配なほど。
お客さん曰く
「あまりにも興味深い紅葉です。中国でも見られない美しさ!」
確かに、緑の木の葉、桃色に焼けた木の葉、真っ赤な木の葉、黄色い木の葉が織りなす自然の美は、管理人もうっとりモードでした。
11月1日から、秋の藤原まつりが開催されているからなのか、時折、郷土芸能の舞いも見られました。鹿踊りと神楽を見れました。
岩手県は思いのほか広い県(北海道に次いで日本で二番目に広い県)ですので、郷土芸能の宝庫です。鹿踊りは、満月の夜に広い野原で踊ったら、もっと絵になるのではと思います。
急ぎ足で毛越寺へ。天気予報では、午後から天気が崩れるということでしたので。
管理人は、中尊寺の金色堂もいいと思いますが、個人的には毛越寺の方が美しさでは勝っていると思います。心配だった天気は毛越寺についたあたりから太陽が出始め、お客さんはラッキーでした。
優しい太陽の光を浴びた紅葉した葉っぱたちは、ひときわ美しさを主張した存在のようでした。
さて、平泉にはもっと重要な見るべき場所があります。それは、達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんどう)。ここは、神仏混合で、1200年の歴史があります。
中尊寺や毛越寺のような広大な広さはなく、こじんまりとしたものですが、達谷窟の歴史を知れば、行ってみないのはゆるせない!場所です。
管理人の恩師の先祖が代々まもりつづけてきたもので、今日は期せずして30年ぶりの再会をしました。お客さんの案内でしたので、事前い連絡もせず行ったので拝観料を払う窓口で聞いてみました。
「あ!そこにおります」
とのこと。
歩道から現れた先生が、管理人を見るや
「お〜〜〜〜、管理人!いや〜、しっかりおばちゃんになったなぁ・・・」
と(震)。
”先生”はすごいです。30年も会ったことがないのに覚えていらっしゃいました。長いブランクを感じさせない話しぶりに、気分は一気に「娘時代」に戻った感じでした。この先生に導かれ、鍛えられたので、今の自分があるんだなぁ。。。と、いまさらながらにありがたさを実感した再会でした。
「先生方が私たちに与えてくださったものは、意味があったと思います。学校での学びには、生徒自身には、”やらない”という選択肢がない、”やらなければならないのだ”だけの日々でしたが、それが心の強さを育てたのだと思います」
と言うと、
「ホント、今もだけど、先生方は教科の指導に時間が足りない、あれも教えたい、これも教えたい、もっとこれもやりたい、と言うし、また生徒もそれを吸収してついてくるんだよなぁ。。。ホント、偉いと思うよ」
とおっしゃっていました。
さて、明日は岩手県をあとに、東京、成田空港へ。肝心のお客さんは、
「今回は、名古屋から岐阜方面の紅葉を見て、そして岩手県の紅葉も見たけど、一番きれいだったのは岩手県の紅葉でした」
と感想を語ってくれました。
もっと天気がよく、時間に余裕があれば、他にもいろいろ案内できましたが、二泊三日の駆け足ツアー@岩手県でした。