アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その158 何かをさぼるための理由 バリ人の場合 の巻

 慰労会をかねての食事の席で、仕事や学校をさぼろうかな。。。と思った場合、どんな理由を使うか?という話題になりました。


「日本人の中には、よく身内が亡くなったと言って仕事を休んだりする人がいるけど、こういうのはインドネシアの人には理解できない理由みたいですよね。」


と管理人が言うと、そこに居たバリ人たちは、

「あ、バリではそれは無理。だって、誰かが亡くなったとか、病気だとか、怪我だとかいうと、必ずその人の関係者が家や病院に見舞いに行く習慣がある。何でも無いのにそういう理由を使うと、見舞いに来られて、結局はばれるからダメ。」
と言って大笑いしていました。


 では、どんな手を使うのか?


「バリだったら、そうだなぁ。。。。ま、軽い風邪をひいた、程度の理由がいいんじゃないかな?それだったら見舞いに来ない可能性が高い。病院に行ったとまで言うと、見舞いが来るから。ワッハッハァ〜。」


「ウパチャラがあるというのも手だね。ウパチャラは各家庭のお寺で行うもので、部外者は来ないのが普通だから、これなら大丈夫な理由。」


 といろいろな理由の「例」をあげてくれました。


「だけど、ウパチャラを理由にする場合も注意が必要。暦をみて、何のウパチャラをする日なのか誰でも知っていることだから、間違った目的のウパチャラを言ってしまうとばれるから。」



「そういえば、昔子供時代に友達が、しょっちゅう休んでて、理由は毎回葬式。でも、その人の住んでいる地域は、そうそう豊かな人ばかりの地域ではないのに、個人個人が葬式を出せるというのはおかしい、と教員が気づいた。だいたい自分だけでまかなえない場合は、集団葬儀というのをやるし、その地域もそういうケースが多い。教員が、”そんなにしょっちゅう葬式やっていたら、君の村の住民が全員死んでるくらいじゃないのか?”と言い、そこに居た人は全員大笑いした。」

と、次々に出てくる「さぼり」の成功例と失敗例。


 所変われど、民族が違えど、みんなたまにはさぼりたくなるのは同じですね。