アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その797 志村けんみたいな職人さん の巻

 昨日、鞄やさんに修理を頼みに行きました。前にも頼んだことがあるお店ですが、修理専門店ではなく、本来は鞄を販売する店です。

 バッグのファスナーのスライダーが外れてしまい、ファスナー交換をしたかったのです。

 お店は吉祥寺にあり、小さな鞄屋さん。店主はぱっと見た感じ70後半のおじいさん。

「これ、ここが外れてしまって。修理したいんですけど。」
「あ?なに?耳が遠いから、もう一回。あ?」
「これ、ファスナーのスラーダー、とれたんです。」
「はぁ〜、これね。。。これ、高いよ。ファスナー全部交換。高いよ。2000円くらい。ウッヒ」
「直せるんなら直して使いたいんですけど。それと、ここ。肩にかけるフックを通すここがほつれてしまったので、こっちも直したいんです。」
「あ?これ。こういうの、生地がね、弱いからこうなるの。普通ね、鞄っていうのは、こういう壊れ方じゃなくてね、縫い目がほつれるってことはあるんだけど、見てごらん。これは縫い目大丈夫だけど、生地がだめになってるでしょ。これは、生地が弱いということなんだよ。」
「じゃ、直せない?」
「う〜〜〜ん、やってみるか?だけどさ、これ、また別んとこ、同じようになるよ。生地が弱いから。」
「あ、そうですか?」
「あ?やってみる?ま、やってみるかな?高いよ。ウッシュ ヒィ〜。」

 そのおじいさんが言っていることは、間違っていないんです。持ち込んだバッグは、レインコートとセットになっていたバッグで、とも布です。だから、生地が弱いと言われても理解できます。サラサラしたコートの生地ですから、バッグにして重さがかかったら身が弱くてもたないと。

 でも、雨の日はレインコートの生地だけあって濡れないので、どうしても直したかったのです。

「あぁ?三日くらいでできるからね、ここに電話と名前書いてね。あ?もし携帯だったら苗字だけでいいよ。家だったら全部。」

 かなり志村けんタッチのおじいさんです。だけど、良さそうなおじいさんで、現役職人オーラ満載でもあります。こういう職人さん、だんだん少なくなっていくんだろうなぁ。。。