先日アップした家族クラスターでコロナと闘い中の家族。感染確認が取れてから10日経過したそうです。潜伏期間も考えると、少なくても2週間は経過しているのではないかと思います。
5人家族のうち、夫は感染確認から2日後あたりから症状が重くなり、今も一進一退を繰り返しているようです。妻と子供達3人は、順調な回復を見せ、もう心配はないような状態だそうです。
この5人家族のワクチン接種状況はというと、夫婦は今年の春頃早い時期にシノバックを二回接種済み。長男は大学生でインターン中、インターン先の職域接種でアストラゼネカを先月一回、今月末に二回目の予定。次男は先月、シノバックを一回、二回目を待つ状態。もう一人は、今年の2月頃にシノバックを二回接種済み。
東南アジアをはじめ世界中の広い範囲で中国産のワクチン接種が進められている中、インドネシアはその代表格といっても良いほど中国産ワクチンを採用、接種を進めている国の一つです。夫婦は、二回の摂取が終わった後、ひとしきりたった頃に抗体検査を受けたそうです。夫婦ともに、あまり高い抗体直ではなく、妻の方が夫より低かったそうです。
さて、感染後の様子ですが、妻は診断確定後4日目頃には夫の食事を料理するくらいの回復を見せ、まだかなり咳は出るそうですが、熱もなくなんとか過ごしているそうです。
ところが夫の方は、診断確定後、徐々に悪化し一時はもう期待が持てないくらいの症状まで進んだそうです。血中酸素は80まで下がり、酸素吸入でなんとか凌いでいたようですが、食事もとらないので点滴と栄養専用の点滴とでつないでいたようです。一昨日あたりから血中酸素は90以上に回復し、95にはまだ届かないものの、たまには95を超すこともあるそうです。ところが、夜になると、このまま寝たらどうなるのか?など色々不安になるようで、そうすると血中酸素も80に下がって不安定な状態、熱も上がってくるそうです。
長男は当初からほぼ症状がない状態で若干咳がでる、時々苦しいかなという程度で、安定、普通に食事も生活もできるそうですが、次男は、最初無症状感染者だったのが、徐々に咳や頭痛、発熱があり、軽いとはいえ症状が出始めたそうです。
もう一人の同居人は、完全に無症状感染者で、ずっと症状がなく過ごしているそうでコロナ治療の薬は服用していないそうです。
他の4人は全員、アビガン、抗生物質、ビタミン剤等のサプリのようなものを処方され飲んでいるそうです。
やはり、この家族の話を聞いていると、感染後の変化は、ワクチンのメーカーの違いよりも、個人の健康状態、体力に大きく左右されるものだろうと想像します。夫の方は何か思い病気があるのかといえばそうでもないそうですが、高血圧の薬を飲んでいるそうです。
何よりこのクライシスを乗り越えるには、患者の気持ちが大きい、とインドネシアの医者や看護師は言うそうです。生き抜く意地、コロナに勝つ意欲がなければ、難しいと考えるようです。
精神論?と一瞬引いてしまいますが、根性で乗り越えるくらいではないとダメなのか?と、最近管理人も考えるようになりました。
万が一、自分が感染したら?どこまで気力が続くだろうか?なんとなく不安になりますね。
ところで、看護師1名が3シフトで24時間体制で患者宅に常駐、医師と常に連絡をとりながら看護、投薬、食事介助、排泄介助などをする在宅治療ですが、この家族の場合、夫一人の費用は、医師、看護師、薬品など全て含んで5日間パッケージ料金で約35万円だそうです。
5日経つ前に状況を見て、延長、または終了を検討するそうですが、この夫のケースでは延長する見通しだそうです。
インドネシアの国民健康保険(BPJS)では、入院した場合個室は使えないのと、治療方法、薬品、注射などの針の種類、使用する医療機器などに制限があるといっていました。もし入院して自分が希望する医療を受けたい場合は10割負担だそうです。
なんだかすごい・・・。印象として、日本のように保険診療でできる医療の種類や範囲がインドネシアでは狭いのだと思いました。
今、この家族は全員10割負担だそうです。ただ、子供達は民間の生命保険に入っているそうで、子供達のコロナの治療費は、その保険が完全にカバーしてくれるのだとか。
あらためて、インドネシアでは個人の財力が救命に直結する国だと考えさせられました。