アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その1114 バリ島西部 パラサリの児童養護施設訪問 の巻

 バリ島は小さい島なので、どこにいくにもヒョイヨイと行けそうな気がするのですが、ここ数年前からの自動車の渋滞は、距離は近くても時間的に遠く感じることが多くなりました。

 バリ島西部にあるパラサリという地域に、カトリックの女子修道会が運営している児童養護施設があります。4歳から高校生までの男女混合施設です。パラサリは、キリスト教徒が主の地域で、ヒンドゥー教が主のバリ島にあっては極めて珍しい地域です。バリ島最古のカトリック教会は、バリの建築様式と西洋のそれを融合させた見応えがあるものです。

 さて、今回は少しばかりですが、支援物資を持って出かけました。

 ここには50名ちょっとの子供たちが生活しています。政府などから公的補助はあると言いますが、何かとものいりなのも現実です。今回は、デンパサールを出発して、途中タバナンという地域の市場で物を調達。米250キロ、食用油10リッター、砂糖10キロ、食塩3キロ、鶏卵360個、紅茶20箱、ノート100冊。
 たいした量ではありませんが、これでも少しはたしになるかな、くらいの量です。
 市場の店主は、この外国人はこんなに大量に買って、何に使うのか?と思ったようで、運転手に使い道を聞いていました。
「養護施設に持っていくんです。」
と運転手が答えると、
「あぁ〜、そうなんだ。」
といって、米の値段を安くしてくれました。間接的に、この店主も支援に協力してくれました。感謝。
 バリの市場でよく見かけるのですが、買い物をしていると大きなかごを頭にのせた女性が近寄ってきます。女性が荷物を運ぶのです。この市場でもそうでした。今回は物が大きかったので、じかに頭に載せて店と車を往復していました。凄い!このポーターさんの代金も、米屋の店主が払ってくれました。本来は、客が負担する分です。ホントにこのおじさんはいいおじさんだった!次回もここで買わなくちゃ(笑)。




 さすがに、車も重さで沈みかけていました(笑)。たいした量ではありませんが、少しはたしになるかな?程度です。

 訪問数日前に施設職員に連絡し、おおよその到着時刻を知らせておきました。着いてみると、子供たちは入り口に立って待っていました(汗)。歓迎の印に、お手製の花の首飾りをかけてくれました。

 大きい子たちが、みんなで車から荷物をおろして運びました。

 多くの子供はバリ島出身ですが、中にはフローレス島、ジャワ島、ロンボック島、ビマなど、近隣の島出身の子供たちもいました。この施設を生活の拠点とし、学校に通い、やがては親元に帰ったり、また卒業後、就職して自立する子など、進路は様々です。

 インドネシアでは、こうした施設が居場所である子供は珍しくないと思いますが、地域も学校も、このような子供に対して偏見を持たず見守る姿勢が日本よりあるような気がします。

 どこの国でも、子供は無条件に愛されるべき存在だと思いますが、中にはそうではない子供がいるのは悲しい事実です。戦争、動乱に巻き込まれ、親を失う不幸に遭遇する子供や、平和な国であっても親の事情で子供が親と暮らせないこともありますね。

 パラサリの子供たちは、大きい子が小さい子をよく面倒みていました。兄弟がいる子もいない子も、みんな大家族のような生活です。子供たちの居室を見せてもらいました。女の子はベッドに様々なぬいぐるみを置いていました。かわいい!


 次回は、食料以外の支援方法も考えて提案したいと思います。今回はこの養護施設一カ所だけの訪問ですが、次回はもう一カ所にも行く予定です。

 ちなみに、デンパサールからこの養護施設へは、車で焼く3〜4時間。渋滞混みの時間です(笑)。混んでいなければ3時間以内には着くはずです。