アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その1165 最近の疑問 の巻

 今年に入って台湾の方たちと中国語を勉強してみようと思い、時間が取れる範囲で週一回程度勉強しています。でも、その中でいろいろ考えることが出てきました。

 まず、中国語と言うと、日本で出版されているほとんどの教材が、中華人民共和国の中国語学習の教材であること。そして、それら教材は、当然中国で使う文字、つまり簡体字を用い、発音についてはアルファベットのピンイン

 台湾で使われる中国語は、文字が繁体字で、昔の日本の漢字に近く、簡体字よりも世代によっては分かりやすいかもしれない。しかし、日本では台湾の中国語に特化した教材はあまり出版されていないのです。また、発音は、アルファベットではなく注音符号というもので、これの読み方を覚えないと、漢字の読み方にルビをふられても何なのか全くわからない不便さがあります。不便というのは、あくまでも台湾の方以外が学習する場合の話で、中国語以前にこの符号を覚えなければならない手間があるのです。

 台湾の中国語を勉強する、というよりも、台湾が好きで台湾へ旅行した時に中国語で話せたらいいなあという程度の学習動機の学習者の場合、何が何でも注音符号を覚えるよう押しつけのような雰囲気があると、どうしても続かなくなってしまいますし、現に管理人の知り合いにもそれが精神的な負担となって、勉強会に来なくなった人もいます。

 ㄅㄆㄇㄈ・・・・この文字?を覚えて、読み方を覚えて、やっと漢字にルビがふれるという具合です。詳細は
https://ja.wikipedia.org/wiki/注音符号
で。

 外国語ですので、この符号を使うにしても、ピンインを使うにしても、それがその言語の発音のルールとして覚えるしかないものだと思いますが、注音符号を押し付けられると、だんだん学習意欲がなくなってくるような気がしてきました。

 注音符号でルビをふれるからといって、その人の発音が正確なのかというとそうではないし、注音符号を読み書きできなくても、発音だけは正確に出来る人もいます。

 専門的に台湾の中国語を研究するのなら、この注音符号は絶対に外せないものだと思いますが、旅行や趣味程度の動機で学ぶ人にとってはどうなのかな?と疑問を感じています。

 大陸の中国語がピンインであるのに対し、台湾の中国語は注音符号、文字も簡体字繁体字。そうした違いへの配慮のつもりで注音符号、繁体字という考えもわからなくもないのですが、まさか中国語学習をめぐって、日本人の側から中国と台湾の感情論が持ち出されるとは、考えもしませんでした。

 例えば、ごくたまに、インドネシア語を勉強したいという方の中にマレーシアでの生活経験があり、マレー語ができるという方もいらっしゃいます。また、大学などではマレーシアからの留学生がインドネシア語を履修していたケースもありました。

 インドネシア語とマレーシア語は似て非なるものですが、それでもどちらかを話せる人は、両方を理解できます。文字も同じですし、発音の仕方を表すためのツールもありません。ただ、表現方法が違っていたり、単語そのものが双方同じ単語があっても、違う意味で使うということはよくあります。

 インドネシアもマレーシアも大の仲良しという感じの国どうしではないと思いますが(笑)、先の中国語のような感情論にはなりにくいと思います。

 言語学習を通して、特にこの中国語に関しては新しい経験をしました。