アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その389 世界遺産 平泉を歩く の巻

 今日は平泉を散策。
 
 まずは定番の中尊寺から。今日は比較的観光客が少ないという話でしたが、やはり世界遺産の効果は大なり。たくさんの観光バスが次々にやってきて、多くの観光客が世界遺産を見ようと駐車場から参道をのぼっていました。

 何と言っても金色堂。およそ900年前に建立されたという金色堂は圧巻!高校時代に一度、そして10年前にに一度、そして今回。三度観た金色堂ですが、自分の年齢があがるにつれて、この金色堂に対する印象も変化していることに気づきました。

 高校生の頃は、
「あ、柱がピカピカ光ってる。でも全体に暗い???」
という程度のイメージで観ていました。

 10年前は、
藤原清衡は、何を想ってこの金色堂を作ったのかな?」
と、金色堂をデザインした人の気持ちをちょっと考えて観ていました。

 そして今回は、
「全体にほどこされている螺鈿。南方で採れるヤコウガイは、当時どのようにしてこの地まで運ばれてきたのだろう。独特な世界観を感じさせる金色堂内部のデザイン。仏像を彫った職人は、どんな願いをこめて彫り上げたのだろう?代々にわたって人々に感動と畏敬の念を抱かせることになろうとは思ってもいなかったのかもしれない・・・。平安を願う一心で彫り上げたんだろうな。。。。」

 松尾芭蕉の句
「五月雨の 降残してや 光堂」
はあまりにも有名ですが、
昭和天皇御製歌
「みちのくの昔の力しのびつつ まばゆきまでの金色堂にたつ」
に、自分の気持ちが大きく重なるような気がします。

 北東北の地に、これほどまでに美しいものをつくった藤原の力と、そして職人の技には、ただただため息が出るばかり。

目のお守りがある。目のお守りは珍しいのだとか。

合戦の場所を見下ろして。。。


 中尊寺の中をくるっと一回りして、タクシーで毛越寺へ。

 中尊寺毛越寺は、それほど離れていないと思いますが、あるくにはちょっと。。。

 浄土庭園は秋の風景。ちょっと寂しい感じがしましたが、赤く色づいた葉たちがのどかさの中にちょっとしたアクセントを与えていました。池にうつった周囲の木々。水の青と木々のかげ。本当に平安な気分を味わうことができました。中尊寺と比べると、にぎやかさがなく、とにかく落ち着いた空間の一言につきるという感じ。ここで行われる数々の行事は、平安時代にタイムスリックした気分を味わえるのかもしれません。今は紅葉がきれいなとき。


 昨日みた田沢湖の紅葉よりも、中尊寺毛越寺の紅葉が管理人好みです。作られた空間の紅葉ゆえか、赤や黄色が多い、それでいてちょっと緑がかっていたり、薄茶色だったり。なんとも言えない贅沢な色彩でした。



 次回、平泉を訪れる機会があったなら、お寺以外の見どころをまわりたいと思います。