アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その20256 医療通訳 の巻

 通訳も色々な分野がありますが、たまに医療通訳の仕事があります。この分野は特に、相当勉強しないと難しいですね。単純に頭が痛いとか、下痢してます、という話なら簡単ですが、難病だったり、癌だったりとなると、とにかく医学用語を調べて覚えるだけでは追いつきません。その病気のことをまず学習!

 

 先月からつらつらと、血液内科の領域に該当する病気の患者さんの来日を控え、せっせと調べては勉強しています。1人でやっていると、自分の能力の限界や知識量の限界があるので、複数人で勉強、知識蓄積がいいです、と管理人は思っています。

 

 面白いのは、それぞれの情報収集方や収取した情報の量、学び方に特徴があります。管理人は、病名からその病気がどういう病気なのか、どういう傾向が予想されるのか、どんな治療法があるのか、など概要を掴む作業を丁寧にしますが、ある人は、とにかく生物的な用語、医学用語をせっせと覚えようとしたり。。。

 用語がわかっても、問診時の医師の説明や患者の訴えが医学や生物用語だらけということはあり得ませんので、単語の暗記は後からでもいいのかなと思います。

 

 先月も、難病に罹った患者さんのご家族への通訳がありました。この患者さんは、発症から受診まで時間が短く、受診して即入院、そこから目まぐるしく病状が急変、小康状態を繰り返し、あっという間にお亡くなりになりました。このような通訳は、やはり辛いです。

 

 コロナ禍前は、管理人も海外の医療機関に数ヶ月ごとに通院していましたので、言語の壁はとてもよく理解できます。自分が言っていることを通訳人はどの程度まで正確に伝えてくれているのかなと思ったりもしました。とはいえ、その通訳人を信頼するしかないので、通訳人選びも大変。

 

 言葉一つで患者の気持ちが安らぐことは身をもって体験していますので、自分が通訳する立場になったら、とにかく一生懸命にやろうと思っています。