アジアな空間

日常の出来事や、アジアに関することを書き綴ります。

アジアな空間 その43 なんでもかんでもPanas Dalam の巻

 喉が痛い、口内炎ができた、などというと、インドネシア人は、
"Oh itu panas dalam." (あぁ、それはパナス ダラムだ)
といいます。

 よく聞くこのPanas Dalam。一体何なのか?このまま日本語に直訳すると、中が暑いという意味。中が熱い、体の中が熱を持っているということ?

 食べ物には、体を冷やすものと温めるものがあることは、多くの日本人にも知られていることです。インドネシアにも、この考え方は存在しており、例えば、揚げ物や味が濃いものは、体を熱くする食べ物に分類されるようです。体が熱い状態になると、怒りっぽい、ヒステリーを起こしやすいとも言います。

 熱い食べ物を食べ過ぎると、あるいは食べ続けると、いわゆるPanas Dalamな状態になって、喉が痛い、口内炎ができるといった症状となってあらわれると説明されます。

 このPanas Dalamを試しに「内熱」と訳して検索してみました。すると、漢方の立場から、インドネシア人が説明するような内容とおおむね同じことが書かれていました。

 なんでもかんでも Panas dalamと言っている、と思っていた管理人ですが、「内熱」を理解すれば、インドネシア人が言うことにも納得できます。確かに、インドネシア人の食生活は、味が濃い、揚げ物、油っぽい物が多すぎます。暑い地域なので、はっきりした味でないと食欲がわかないからなのか、暑い地域なので、油などの高温熱処理したものでないと食あたりする可能性があるからなのか、とにかくあれもこれも油っぽく、味が辛い、しょっぱい、凄く甘い、のどれかに容易に分類できます。

 この Panas Dalamになったらどうするのか?日本では、風邪薬を飲んだり、口内炎の薬を塗ったりするところですが、インドネシアには、この熱を沈める清涼ドリンクがあります。管理人は、まだ自分でその効果を検証していませんが、スーパーなどで簡単に手に入るドリンクです。粉末を溶かすものや、ボトリングされた液体など、様々です。

 漢方の考え方ならば、インドネシア漢方薬屋さんにも熱を沈める飲み物があるのでしょうか。あるんです。涼茶(リャンテー)といわれる種類のものです。
 粉末で、水に溶かして飲む淡い甘さがある飲み物です。これは、管理人すでに検証済みです。喉が痛い、涼茶を飲んでみよう。。。喉の痛みが治まっていきます。一回飲んだだけではダメですが、数日続けるうちに、良くなっていきました。

 食や病気に関する考え方は、中国発というのがアジア一体に広まっているのかもしれません。